そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~





「おい、酔っ払いはあっち行ってろ。彩葉が困ってる」


その一言で、場の空気が一気に変わる。


「ひぇ……若に怒られた」

「すまんすまん!」


わちゃわちゃ言いながらも、みんなちゃんと距離をとってくれる。

きっと、家族みたいに仲良しなんだろうな。


「酔っ払うと強引なんだけど……ウチのやつら、悪い奴じゃねぇんだ」


蓮がそう言う横顔は、なんだか少し誇らしげで。


「うん。みんなの顔見てたらわかるよ」


自然と笑みがこぼれて、そう答えていた。

すると、横から絢斗さんがくすっと笑った。


「蓮が女の子をこうやって気遣う日が来るなんてな」

「……うるせぇよ」


ぼそっと返しながら、蓮はそのまま自然に私の背に手を添えて席へと案内してくれる。


座る椅子も気づいたら蓮が引いてくれていて、当然のように隣へ座らされた。



テーブルの上には、色とりどりの料理が並んでいて、湯気の立つ唐揚げに、きらきら光る刺身。

どれもこれも豪華で、圧倒される。


「姐さん今日気合い入ってっぞ〜!」

「唐揚げ!刺身!彩葉ちゃんも遠慮すんなよ!」