そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~

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家に着くと、玄関の向こうがやけににぎやかな様子で、


「あぁ、そういや今日集会の日か」


蓮がそうつぶやく。


月に一度、神楽組のみんなで集まる食事会。

そこで近況報告をしたり、くだらない話をしたり──家族みたいな時間らしい。


「みんな彩葉に会いたがってたし、このタイミングで紹介したら?」


助手席から降りてきた絢斗さんが蓮の肩に手を置いて言った。


「それも、そうだな」


蓮があっさり頷くから、私が行っていいのかな、と戸惑う暇もない。

背中を軽く押されて、気づけば蓮の後ろをついて歩いていた。

賑やかな部屋の前で立ち止まり、蓮がドアを開けると、一気に視線が集まった。

軽く…20人以上はいると思う。


「おかえりー若!」

「遅かったじゃねぇか!」


黒スーツの大柄な男たちが口々に蓮へ声をかける。
見た目は完全に“怖い人”なのに、にかっと笑うと驚くほど顔が優しい。

蓮の背に隠れていた私に目を留めたひとりが声を上げた。


「あ、もしかしてその子が護衛の?」

「おお〜!噂の!」


一斉に視線が私に向く。

…わ、私ってこの人たちからどう思われてるんだろう…?


「あ、はい。桜庭彩葉です。よろしくお願いしま──」


「かわいい!」
「細っ……こんな小柄なのにウチの若守ってんの?スゲーな!」
「飯ちゃんと食ってんのか〜?」


み、みんな勢いがすごい…!

…というか酒臭っ!!!

でも、勢いが強いだけでどこか楽しそうで、
“歓迎してくれてる”のが伝わってきて、少しだけ肩の力が抜ける。


どうしていいかわからずあたふたしていると、蓮が横からすっと私の肩を抱いた。