そのキス、契約違反です。




「ん……」


一瞬触れただけなのに、胸の奥まで熱が広がる。

離れたあとも距離は近いままで。


「…なぁ」


頬に触れる指先が、くすぐったい。



「…あのオークションの時キスしてた相手って、榛名?」



一瞬、胸が跳ねる。

任務だって説明はしたけど……そこまで気づいてたんだ…!?



「だ、だからその、あれは任務で──」



本当にあれは、不可抗力というか。

別にしたくてしてたわけではない。


でも、言い切る前にまた唇が塞がれた。



「任務でも、嫌なもんは嫌」



さっきよりも深くて息が混じるキスに、頭が真っ白になる。


私の背中に回っていた手が、ゆっくりと腰に降りてきて。

腰を撫でられて、体が反射的にびくっと跳ねる。