そのキス、契約違反です。

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階段を下りるたびに空気が変わっていくのが分かった。


上のフロアにあった喧騒は、

一段、また一段と降りるごとに、全部が遠ざかっていく。



……ここ、だ。



地下の通路は、船の構造とは思えないほど無機質だった。

装飾も灯りも最低限。



奥へ進むと、鉄格子が見えた。



……牢獄。

そして思考が、一瞬止まった。



檻のように区切られた部屋に………見覚えのある顔。



「……」



声が、出なかった。

…… Aegis(イージス)の、仲間たち。


仮面の奥で息を呑み、ゆっくりと檻に近づく。



「……っ、誰……?」



かすれた声が、こちらに気づく。



「……えっ、 彩葉(アイリス)…!?」

「………みんな、無事だったんだね……。」



言葉を選ぶ余裕なんてなかった。

生きている。


それが分かっただけで、喉の奥が熱くなる。