そのキス、契約違反です。




この状態の律を一人にして。



もし、この部屋に敵が入ってきたら?

もし、私がここを離れたせいで、律に何かあったら?



——それこそ、私は一生、自分を許せなくなる。



………でも、きっと私はここにいない方がいい。

どうにかしたくても、どうにかしなきゃいけないと分かっていても、私がこの距離にいる限り何一つ進まない。


律にとっても、私にとっても。



どう言えばいいのか、分からなかった。



そんな私を察したのか、律がゆっくりとこちらを振り向いた。


仮面越しでも分かるほど、目が熱を帯びている。



「……そんなに、心配?」



そう言ってから、少しだけ間を置く。

どこか、無理をしている声。


そして、ふっと力の抜けた声で言った。



律は私から視線を逸らして、ぽつりと呟いた。



「……じゃあ、約束しよう…4年前の時みたいに」

「……え…?」



胸の奥が、きゅっと締め付けられた。


……4年前。

オペレーション:Luminous(ルミナス)の時と同じ。



“「…絶対、お互い…無事で、生きて帰ってくる約束」”