そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~





「……っ!?」


「……朝から、うるせーよ……」



すぐ耳元で、掠れた声。

寝ぼけた低音が直に伝わってきて、心臓が跳ねる。



「ちょ、ちょっと、なんで蓮が私のベッドにいるの…!?」



必死に問い詰めると蓮は薄く目を開けて、こちらを見下ろした。


まだ完全には覚醒していない、とろんとした目。

それなのにやたら色っぽいの、やめてほしい。



「……いや」


一拍置いて、ぼそり。



「ここ、俺のベッドだけど」

「……へ?」


視線を落として、布団を確認する。


そして横には、私が寝るはずのベット。


「……っ」


一気に、顔が熱くなる。



「…あ、そ、そういえば……御手洗行ったあと、私……」



夜中ぼんやりしたまま戻ってきて。

……間違えたんだ。


「ご、ごめん!!」


慌てて離れようとして、じたばたと動く。