そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~





「お前、俺のこと突き飛ばすぐらいの力あるだろ?」



……う。

…それは、そう。


私は、突き飛ばせるだけの力はある。

なのに。

拒否できない。


また、少し、期待してしまう自分がいるから。


その事実に気づいて、ついまた必死に、言葉を探す。



「……私と蓮は護衛と雇用主でしょっ……そもそも、こんなの、契約違反……!」



自分の立場は、分かってる、はずなのに。


肩を掴まれて、次の瞬間、視界が反転した。


ベットに背中が沈んで、すぐ近くで蓮の息遣いを感じる。


視線が絡んで、離れられない。



「……だから、俺はそんなのどーでもいいって言ってんだろ」



囁くみたいな声。


頬に、唇が触れる。

ほんの一瞬触れただけなのに、体の奥が熱くなる。



「私はよくないっ、」



そもそも、こんなのバレたら終わりだ。

創さんに知られたら、即解雇案件。


それは嫌だ。

……蓮のそばに、居たい。