あーー、最悪。
イライラする。
蓮の言葉も、自分の気持ちも。
それに……。
観覧車の中で、彩葉に拒まれた瞬間のことを思い出す。
なんとなく分かってはいたけど、
いざはっきり線を引かれると思った以上にくる。
……年季入った片想いって、厄介だな。
そんなことを考えながらホテルに戻り、風呂を済ませて廊下を歩いていた時だった。
廊下の自販機前で、今一番会いたくない奴と鉢合わせた。
「……」
「……」
廊下に、気まずい沈黙が落ちる。
先に視線を逸らしたのは、俺の方だった。
でも。
ちょっと意地悪してやろうなんて思って。
「……さっき、言い忘れたけど」
通り過ぎようとした蓮が足を止める。
……彩葉が幸せでいることが一番だから
彩葉が蓮を選ぶなら、それでいい。
本音だよ。
ちゃんと、そう思ってる。

