そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~





「まあ、そもそもこの気持ちは伝える予定じゃなかったし…。俺はどんな関係でも、彩葉の事が好きだよ。」



……そんなの、ずるい。

胸が、ぎゅっと締めつけられる。



「だから、これからも俺の相棒でいてくれる?」



気を遣って、そう言ってくれているのかもしれない。



「………うん。…私の相棒は、律だけだよ」



これが、今言える精一杯の言葉だった。


しばらくして、ゴンドラが地上に到着した。



辺りを見渡すと、降りた先の近くのベンチに蓮がいた。


腕を組んで座り、私と律の顔を交互にじっと見つめている。



「おい榛名、ちょっと来い。」



そう言うと、蓮は立ち上がって律の腕を掴んだ。



「え、俺?」

「彩葉はここでちょっと待ってろ」

「うん…?」



状況がよく分からないまま頷くと、

二人はそのまま建物の方へと歩いていった。



………なんだろう?



喧嘩という感じでもないけど…空気がぴり、と張りつめていた。


一人残された私は、なんとなく居心地が悪くて、

近くのイルミネーションに視線を向ける。


……綺麗。