──修学旅行二日目。
遊園地に到着した瞬間、昨日の京都とはまるで違う浮ついた空気が一気に押し寄せてきた。
カラフルな看板。
どこからともなく流れてくる賑やかな音楽。
笑い声と、はしゃぐ声と、シャッター音。
今日は班行動ではなく、自由行動。
音葉は今日は別の子達に誘われているらしいから別行動なんだけど…。
私は一応、蓮の護衛という名目でここにいる。
だから必然的に、彼のそばを離れるわけにもいかなくて。
……結果。
「彩葉〜何乗りたい?」
少し前を歩く律が、振り返って声をかけてくる。
「なんでお前もいんの」
振り向くと、案の定、蓮が眉を寄せて律を睨んでいた。
「だって俺の仕事も、実質蓮くんの護衛と似たようなものでしょ。」
軽い口調でそう返す律に、蓮は鼻で笑う。
「んなこと言って、彩葉と一緒に居たいだけだろ」
「うん。君もそうでしょ」
「………。」
言い返さない蓮の沈黙が逆に全部を物語っている気がして、私は思わず視線を逸らした。
……もう。
今日もこの二人、ピリピリしてる。
いちいち気にしていては落ち着かないので、今日も一旦深く考えることはやめよう…。

