城戸の喉が鳴るのが見えた。
一気に顔が青ざめる。
流石にもう、理解した?
「裏切り者が、どうなるか」
視線を合わせたまま、淡々と続ける。
「……知ってるよな?」
この一言で、城戸の目に浮かんだのは、恐怖。
本能的な危機感で、判断も雑になったのだろう。
「や、やれ!!!!」
城戸は叫ぶように怒鳴り、従業員たちに合図を出した。
一斉に動く気配。
銃、ナイフ、殴りかかってくる影。
城戸を守るように従業員達が一斉にこちらへ向かってきた。
——へえ、店は全員グルってワケね。
しかも、営業中で一般客もいる。
店内は一瞬で混乱に包まれた。
……正直俺は暴力なんてやりたくない。
…でも、立場上、やるしかない。
いつもそう言い聞かせてきた。
そっちがその気なら、正当防衛。
「ここから逃げてください!」
目の前に飛びかかってくる敵を絢斗と薙ぎ倒しながら店内の様子を伺うと、逃げ惑う客たちを誘導しながら彩葉が動いていた。
店に入ってたった数分なのに、冷静で無駄がない判断。
外に逃げた客の様子で状況が伝わったのか、神楽組の組員も一斉に踏み込んでくる。
包囲は、もう完成していた。
——あとは、潰すだけだ。

