だからこそ言いきれる。
失せモノは、祥という人間に起因していると。
そこから派生して、このゲーム全体が闇雲なものではなく、確実な根拠を持った隠し場所として失せモノがばら撒かれたのだ。
祥にある一粒の要素が百になって浸透していく。
なんとも気持ち悪くて、無理やり共鳴させられてしまうような、祥中心の思惑だろう。
いつか若松に「おまえはアッチ側だ」と言われた。
からかい半分のものかと思っていたのに、自分の中でどんどん信憑性が増していく。
ただおかれた立場が違うだけ。
ピエロにもヴィランにも成るつもりはない。
けれど、"祥を殺したくない"という考えは同じだ。
祥の心を狙い、隙あらば俺から奪おうとするチームメイトより
確実な手綱を握り、祥を生かそうとするピエロたちのほうがよっぽどマシだ。
「祥…どこにもいってはいけないよ。お兄ちゃんのそばにいてね。死んでも、守るから」
見てるかピエロ共。
安心しろ。
この身に代えてでも、守ってやる。
おまえらの望みをひとつ叶えてやったその先はふたりだけの世界だ。
ピエロは王子様にはなれない。
王子様はひとりで十分だ。
けっして離れない愛の外側で、哀しく踊っていればいい。



