◇Crown Act◇⇩




(王子様side)




祥の手を引きながら階段をのぼりきる。


3階まで上がり、壁の隅に身をひそめた。


そのとき、鬼が放出されたという放送が流れる。


そばにいる祥がびくりと震えた。



「祥、怖がらなくていいよ。お兄ちゃんが絶対に守るからね」


「うん…」



不安そうに眉を下げるその頬に、軽いキスを落とす。


世界でいちばん美しい、俺だけのお姫様。


なにも心配することなんてないのに、それでも憂う姿に庇護欲が湧く。


階段下でバタバタと足音が響きはじめてきたので、これ以上祥を怯えさせないようすぐ近くの第一理科室へ入った。



「祥、こっち」



なるべく奥の長机の下にもぐりこむ。


祥のすべてを隠すように華奢な体を包みこんだ。