◇Crown Act◇⇩




「ジョーカーくん」

「……」

「キミなら、ダイジョウブ」


背後の扉が勢いよく開かれた。




『良い子ひとり、ミーツケタ!!!』




複数の、笑い声。



俺の大切なピエロの命を脅かし続ける

生きることを許してはいけない

ゴミ屑共





「死ね」





カラフルな体をまとめて一閃した。


破裂した絵の具のように、赤い液体が飛び散る。


鉄の匂いに包まれながら


脳裏に浮かんだのは、あいつの姿だった。


怯えた顔、泣き顔、無理して笑う顔


俺のピエロから本物の笑顔を奪った全ての事象に、抑え込んでいたものが牙を剥いた。


ああ…そうか。


自分も大概ピエロだ。


俺はずっと、苛立っていたんだ。


くだらないゲームにも、橋本にも、日下部にも


ピエロにも。


「助かった。イース」


夕暮れ色に染まる空の下で、生まれ変わったような心地に溺れた。



「もう、容赦しない」



俺は、ただの男子高校生じゃない。


狡猾で、傲慢な、ヴィランだ。



祥は俺だけのものだ。