「愛奈の彼、じゃなくて?」
ふたりの困惑ぶりが伝わる。どうやら彼女たちは楓を愛奈の恋人だと思ったようだ。
(まぁ、そうよね。私だってお似合いのふたりだと感じたもの)
たんに美男美女というだけでなく、ふたりが並んでいる姿はバランスがいい。おそらく、持っている雰囲気が正反対なのが互いの魅力を引き立て合うのだろう。
「やだ。変なこと言わないで。志桜と楓さん、とってもお似合いでしょう?」
愛奈はハルカとユリに向かって、軽く口をとがらせ抗議の意を示した。
「え~、愛奈とのほうがずっと」
「ねぇ。神室さんとはあんまり」
コソコソと、でも志桜には聞こえるようにふたりは不満を漏らす。
愛奈には聞こえていなかったのかもしれない。彼女はにっこりとほほ笑んで言う。
「乾杯しましょうよ。志桜と楓さんの幸せな未来に! ほら、志桜も」
そのとき、グラスを近づけた愛奈と志桜の手元がぶつかり、志桜の持っていたグラスが大きく傾く。
「――あっ」
「きゃ~」
愛奈の叫び声と志桜が取り落としたグラスの割れる音が重なり、周囲の注目が一斉にこちらに集まった。
「愛奈っ、大丈夫?」
びっくりしたように目を白黒させている愛奈に、ハルカが声をかける。
「ドレスが……」
ふたりの困惑ぶりが伝わる。どうやら彼女たちは楓を愛奈の恋人だと思ったようだ。
(まぁ、そうよね。私だってお似合いのふたりだと感じたもの)
たんに美男美女というだけでなく、ふたりが並んでいる姿はバランスがいい。おそらく、持っている雰囲気が正反対なのが互いの魅力を引き立て合うのだろう。
「やだ。変なこと言わないで。志桜と楓さん、とってもお似合いでしょう?」
愛奈はハルカとユリに向かって、軽く口をとがらせ抗議の意を示した。
「え~、愛奈とのほうがずっと」
「ねぇ。神室さんとはあんまり」
コソコソと、でも志桜には聞こえるようにふたりは不満を漏らす。
愛奈には聞こえていなかったのかもしれない。彼女はにっこりとほほ笑んで言う。
「乾杯しましょうよ。志桜と楓さんの幸せな未来に! ほら、志桜も」
そのとき、グラスを近づけた愛奈と志桜の手元がぶつかり、志桜の持っていたグラスが大きく傾く。
「――あっ」
「きゃ~」
愛奈の叫び声と志桜が取り落としたグラスの割れる音が重なり、周囲の注目が一斉にこちらに集まった。
「愛奈っ、大丈夫?」
びっくりしたように目を白黒させている愛奈に、ハルカが声をかける。
「ドレスが……」



