(あなたが……私みたいな小娘の話をここまで真剣に聞いてくれるとは思っていなかったから)
とにもかくにも第一関門は突破できたようだ。でも、わざわざ楓本人との面会を求めた理由、志桜の本題はここからだ。
「鷹井AIラボにとっては小さなビジネスだと思いますが、このAIで得た利益の一部はマージンとして御社にも還元されますよね」
「あぁ」
依頼主であるKAMUROは鷹井AIラボへ、AIの初期設計料と売上に応じた手数料を支払うというビジネスモデルだ。つまり、志桜の企画が成功すればするほど楓の取り分も大きくなる。
志桜は大きく深呼吸をしてから、まっすぐに彼を見つめた。この先の話はビジネスから離れるので、生来の口下手ぶりが戻ってこないよう気合いを入れ直す必要がある。
「ひとつ、お願いがあります」
「願い?」
志桜はうなずき、緊張に震える声で続けた。
「この企画が成功をおさめ、あなたにも十分な還元ができたら……Kマシェリ立ちあげ時に鷹井家が出資してくださったぶんを帳消しにしてくださいますか?」
楓はいぶかしげな顔で首をひねる。
「あれは……鷹井としては、もう十分に元を取ったつもりだが。この五年間、神室の名とコネクションは存分に利用させてもらったからな」
とにもかくにも第一関門は突破できたようだ。でも、わざわざ楓本人との面会を求めた理由、志桜の本題はここからだ。
「鷹井AIラボにとっては小さなビジネスだと思いますが、このAIで得た利益の一部はマージンとして御社にも還元されますよね」
「あぁ」
依頼主であるKAMUROは鷹井AIラボへ、AIの初期設計料と売上に応じた手数料を支払うというビジネスモデルだ。つまり、志桜の企画が成功すればするほど楓の取り分も大きくなる。
志桜は大きく深呼吸をしてから、まっすぐに彼を見つめた。この先の話はビジネスから離れるので、生来の口下手ぶりが戻ってこないよう気合いを入れ直す必要がある。
「ひとつ、お願いがあります」
「願い?」
志桜はうなずき、緊張に震える声で続けた。
「この企画が成功をおさめ、あなたにも十分な還元ができたら……Kマシェリ立ちあげ時に鷹井家が出資してくださったぶんを帳消しにしてくださいますか?」
楓はいぶかしげな顔で首をひねる。
「あれは……鷹井としては、もう十分に元を取ったつもりだが。この五年間、神室の名とコネクションは存分に利用させてもらったからな」



