(楓さんが大好き。離れたくない。これからもずっと一緒にいたい)
けれど、志桜の願いもむなしく事態はさらにまずい方向に転がり出した。
終業のチャイムが鳴り、志桜がテーブルの上の書類を片づけていると、隣の席の蘭がPC画面にグンと顔を近づけて「えぇ?」と大きな声を出した。
「どうしたの、結城さん」
「このニュース……」
蘭はネットニュースのサイトを開いているようだった。大きな事件でもあったのかと志桜は横から彼女のPCをのぞき込む。
「違法薬物の売買拠点……六本木の飲食店を……」
最後まで読みあげなくとも、蘭の驚愕の理由はわかった。一昨日、志桜が訪れ、写真を撮られてしまったあの店が違法薬物の取引拠点になっているとして警察に摘発されたらしい。
唖然としている志桜の横で、蘭はすぐさまスマホでSNSのチェックも始めた。
「あの店、なんか前々からヤバい噂があったようです。警察がずっとマークしてたって。それからSNS上には、あのゴウってインフルエンサーの薬物使用を疑う声もあがってます」
「……薬物使用」
(あの彼が?)
そんな様子があっただろうかとチラリと考えてみたけれど、警察官でも麻薬捜査官でもない自分に判断できるはずもない。
蘭は心配そうな顔で、声をひそめてささやいた。
けれど、志桜の願いもむなしく事態はさらにまずい方向に転がり出した。
終業のチャイムが鳴り、志桜がテーブルの上の書類を片づけていると、隣の席の蘭がPC画面にグンと顔を近づけて「えぇ?」と大きな声を出した。
「どうしたの、結城さん」
「このニュース……」
蘭はネットニュースのサイトを開いているようだった。大きな事件でもあったのかと志桜は横から彼女のPCをのぞき込む。
「違法薬物の売買拠点……六本木の飲食店を……」
最後まで読みあげなくとも、蘭の驚愕の理由はわかった。一昨日、志桜が訪れ、写真を撮られてしまったあの店が違法薬物の取引拠点になっているとして警察に摘発されたらしい。
唖然としている志桜の横で、蘭はすぐさまスマホでSNSのチェックも始めた。
「あの店、なんか前々からヤバい噂があったようです。警察がずっとマークしてたって。それからSNS上には、あのゴウってインフルエンサーの薬物使用を疑う声もあがってます」
「……薬物使用」
(あの彼が?)
そんな様子があっただろうかとチラリと考えてみたけれど、警察官でも麻薬捜査官でもない自分に判断できるはずもない。
蘭は心配そうな顔で、声をひそめてささやいた。



