志桜はサッと腕時計に目を走らせる。ちょうど約束の時間だが、相手はまだ来ていないようだ。志桜は席に座り、慣れない空間に戸惑いながらも軽めのカクテルを一杯注文する。
飲み終わる前には彼女が来てくれるだろうと信じて。ところが、待ち合わせを十五分過ぎてもナズナは現れない。志桜には彼女と直接連絡を取る手段がないので待つしかないのだが……。
志桜の不安そうな様子を察したのか、長髪のスタッフがカウンターのなかから声をかけれくれた。
「誰かと待ち合わせですか?」
「はい。ナズナさんという女性と約束しているのですが、店のほうに連絡などは入っていないですか?」
「そうですね、そういった連絡はとくに」
落胆しつつも志桜は彼に「ありがとうございます」と礼を言った。そのとき、奥の席にいた金髪の男性がこちらに顔を向けた。
「ナズナってモデルの?」
「えぇ、はい」
世間的にはSNSの人気者として知られているが、彼女自身はモデルを名乗っていたはずだ。実際に化粧品やカラコンのブランドでイメージモデルを務めている。
金髪の彼は席を立ち、連れの女性が引き止めるのを制して志桜の隣にやってきた。
カウンターテーブルに軽く腰かけるような体勢で、彼はおもしそうに志桜を見つめる。
「俺、ナズナの遊び仲間」
飲み終わる前には彼女が来てくれるだろうと信じて。ところが、待ち合わせを十五分過ぎてもナズナは現れない。志桜には彼女と直接連絡を取る手段がないので待つしかないのだが……。
志桜の不安そうな様子を察したのか、長髪のスタッフがカウンターのなかから声をかけれくれた。
「誰かと待ち合わせですか?」
「はい。ナズナさんという女性と約束しているのですが、店のほうに連絡などは入っていないですか?」
「そうですね、そういった連絡はとくに」
落胆しつつも志桜は彼に「ありがとうございます」と礼を言った。そのとき、奥の席にいた金髪の男性がこちらに顔を向けた。
「ナズナってモデルの?」
「えぇ、はい」
世間的にはSNSの人気者として知られているが、彼女自身はモデルを名乗っていたはずだ。実際に化粧品やカラコンのブランドでイメージモデルを務めている。
金髪の彼は席を立ち、連れの女性が引き止めるのを制して志桜の隣にやってきた。
カウンターテーブルに軽く腰かけるような体勢で、彼はおもしそうに志桜を見つめる。
「俺、ナズナの遊び仲間」



