受け取った資料をザッと確認していた楓が。とあるページで手を止める。
「なにか不備が?」
尋ねた志桜に、彼は小さくうなずく。
「ここの数字、以前の話した内容と乖離しているようなのだが」
そう言いながら、該当するページを志桜に見せてくれた。予算と収支予測を提示した部分だ。
「――あら?」
たしかに楓の言うとおり、数字がおかしい。いくつかの項目で、どう考えても桁の違う数字が記載されている。
(私、こんな数字を入力した記憶はないけど……)
資料の完成後にチェックもしたはずなので、ミスが起きた理由がさっぱりわからない。けれど今、取引先であるふたりにミスのある資料が渡っているのは事実だ。
「申し訳ございません。少し時間をいただけますか? すぐに修正を――」
大慌てで持参してきたノートPCを開いた志桜の隣で、愛奈が余裕たっぷりの笑みを浮かべる。
「ごめんなさい。志桜は箱入りのお嬢さまだから……。私、念のため、もとデータのほうも印刷してきているのですぐに訂正箇所をお伝えできます」
志桜の心に違和感という名の小さなシミがぽつりと落ちる。
愛奈はスラスラと数字を読みあげ、全員がその場で資料に訂正を入れる。彼女のフォローのおかげで、楓たちの貴重な時間を無駄にせずに済んだ。
「なにか不備が?」
尋ねた志桜に、彼は小さくうなずく。
「ここの数字、以前の話した内容と乖離しているようなのだが」
そう言いながら、該当するページを志桜に見せてくれた。予算と収支予測を提示した部分だ。
「――あら?」
たしかに楓の言うとおり、数字がおかしい。いくつかの項目で、どう考えても桁の違う数字が記載されている。
(私、こんな数字を入力した記憶はないけど……)
資料の完成後にチェックもしたはずなので、ミスが起きた理由がさっぱりわからない。けれど今、取引先であるふたりにミスのある資料が渡っているのは事実だ。
「申し訳ございません。少し時間をいただけますか? すぐに修正を――」
大慌てで持参してきたノートPCを開いた志桜の隣で、愛奈が余裕たっぷりの笑みを浮かべる。
「ごめんなさい。志桜は箱入りのお嬢さまだから……。私、念のため、もとデータのほうも印刷してきているのですぐに訂正箇所をお伝えできます」
志桜の心に違和感という名の小さなシミがぽつりと落ちる。
愛奈はスラスラと数字を読みあげ、全員がその場で資料に訂正を入れる。彼女のフォローのおかげで、楓たちの貴重な時間を無駄にせずに済んだ。



