茶色い会議テーブルのような二人ずつ座れる席で、
『入学おめでとう』と書かれてある封筒の中身を一通り目で通し、
大学生活の説明を待っているが、
俺の隣の席には誰も座ろうとしない。
孤独の中、
なかなか進まない秒針の針に嫌気が差し、
今居る空間を嫌った。
同じ室内にいるクラスメイトたちが親しくなった友達と連絡先を交互に交換しあっている。
そんなクラスメイトを羨ましいそうに見る人もいれば、
俺みたいに居心地が悪い人もいて、
なんだか心強い。
俺とは違ってスタートダッシュに成功したんだから、
さぞかし大学生活も安泰なんでしょう、
なんて思わされていたら、
さっきまで空席だった俺の隣の席に、誰かが座ってきた。
もういっそのこと、
誰も座らなくてたってよかったのに。
「入学おめでとう、早速だけど書類に名前を書いてくれ」
担任の太郎《たろう》ちゃんが教室内に慌てて入って来ると、
教室内は急に静まり返った。
急に現れて、
急に喋り出されたら、
驚くに決まっているじゃないか。
太郎ちゃんは書類の説明をしながら、
片方の手で人数確認をする高度なテクニックを俺らに見せつけていた。


