昨日のマチコみたいにカッコよく教室に入って、
バチっと決めておかないとダサく思われるよな。
深く息を吸い込み、
頬や足を叩いて気合を注入する俺の覚悟を見届けて欲しい。
まず扉を勢いよく開け、登場する。
うん、
ここまでは良かったんだよ。
だけど、
勢いの反動で扉がまた閉まってしまう。
「遅れてすいませぇ〜ん」
カッコよく決めるはずなのに、
教室の外から言っちゃってて恥ずかしい。
何が起きたか分からないクラスの皆は騒ついている。
もう計算が狂ってしまった俺は、
丁寧に扉を開けてから教室に入り、
何事もなかったかのように、
また同じセリフを言っちゃってる。
首は回らないし、
緊張も重なってぎこちない動きだから、
まるでロボットみたい。
笑っていいものなのか分からないクラスの皆は、
口許をプルプルと震わせていた。


