ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

雪菜と時雨——
出会いから始まった静かな気配、少しずつ近づいていく距離、
互いに触れたことで変わっていった心。
そして、寄り添うように積み重ねてきた日常のすべてが、
この物語の温度になりました。

最初はぎこちなくて、傷つきやすくて、
でも誰よりも大切に想い合うふたりを書きながら、
私自身も何度も胸がじんわりしました。
時雨の不器用な独占欲や、雪菜の真っ直ぐな優しさは
書くほどに深くなっていって、
「このふたりは、きっとずっと離れない」と
途中から確信していました。

黒焔や狼牙との対立、
仲間たちとの絆、
家族との時間、
そして恋人としての未来。

全部ひっくるめて、
ふたりが選んだ道は“日常へ帰る道”でした。

華やかな戦いよりも、
特別なイベントよりも、
“隣にいること”が一番の答えになるように。

もしあなたがこの物語の中で、
少しでも胸が温かくなったり、
きゅっと切なくなったり、
ふたりを応援したくなった瞬間があったなら——
それ以上の幸せはありません。

最後まで歩いてくれたあなたに、心から感謝を。

本当に、ありがとう。

またどこかで
彼らの続きを書ける日があったら嬉しいです。

── 作者より