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「おはよっ!」





「瑠愛ちゃんおはよう!」


「みづりづもおはよ!」





あたしたちは二人で1セット。






だって、みんな見分けられないからさ。






「今日も美人だよなー、あの三人」




「それな、付き合いてぇ」








そんな男たちの声も日常茶飯事。





でもさ、あたしたちを見分けられないやつと付き合えるわけないし、瑠愛の彼氏はあたしたち双子が厳しく審査するんだから、その夢は叶わないよね。





かわいそ。





「瑠愛ってば、今日もモテてるね」




「は?みづ姉、るぅちゃんがモテるのはあったりまえだから!わかりきってることでしょ?」








「ま、そうだけど。誰かさんとは違って瑠愛はモテるから」






「はぁ?みづ姉、りづに喧嘩売ってんの?」




「うん!売ってるけど?ムカつくなら、喧嘩買えば?」






「…りづがみづ姉に勝てるわけないじゃん」








「そだね、じゃ何も言わないでね?」






「…るぅちゃん〜」




「もう!二人とも喧嘩しない!私は三人で仲良くしたいよ」






あー、ほんと平和。






でもさ、あたし聞いちゃったんだよね。






今日、ヤンキーが転校してくるらしいんだ。








知ってるヤツじゃないといいんだけど。















「おい座れー、転校生来てっから!」





「……影沼(かげぬま)恭倻(きょうや)






何アイツ。





感じ悪。








でも、どっかで見覚えあるなぁ…。




瑠愛に聞こーっと。









「ねえ瑠愛〜。影沼恭倻、聞き覚え無い?」





「あー、今の“夢幻”総長だよ」






マジかー。




夢幻、ねぇ。




懐かしいけど、めんどくさくなりそ。










「瑠愛、どーする?」




「なになにー?なんの話?影沼の?」






「オレがなんだ?」







うーわ、影沼来たよサイアク。






「いいえー、なんでもないですー」






「おめえ、オレのこと、二度と口にすんじゃねえぞ」






えー、話題にされて怒るとか、器小さすぎなww





ちょっと煽ってみよ。




「あれ、影沼クン。なんかやましいことでもあるのー?ww」






「ああん?テメエ、調子乗ってんじゃねえぞ!?」





「手ェ、離せや」


あーあ、凛月に火つけちゃったかー。








「あ?女がし