わたしはいつも家に帰ったら真っ先に宿題を済ませて残りの時間は本を読んだり、小説を書いたりするために使う。
今日は学校で書いていた話の続きを進めようと思ったんだけど⋯⋯。
「ない、ない、ない。どこにもない!」
番号を振ったルーズリーフが一枚見当たらない。
「これが一枚目でしょ、二枚目はこっちで」
もう一度、一から数えてみる。
「⋯⋯やっぱりない」
何度、数えても結果は同じ。
五ページ目だけが消えてしまったのだ。
どこかに紛れていないか確認するために鞄の中身を全部床に広げてみた。
宿題のプリントの中にも、教科書やノートの間にもない。
学校は置き勉禁止で帰る前にはいつも机の中に忘れ物がないか最終チェックをする。
今日も確認してから下校した。
「もう他に心当たりなんて⋯⋯」
何かいつもと違うことあったかな?
目をつむって今日、一日の行動を振り返る。
すると、頭の中にぼんやりと我妻くんの顔が浮かんだ。
「も、もしかしてお昼休みに⋯⋯」



