あっという間に学校が終わり、今、私は男子寮の前にいる。

通りすがる男子たちの視線を凄く感じる。

千夜、早く来てよ、、、。

そう口を尖らせて待っていると、

「ごめん、お待たせ!」

その声と共に千夜が男子寮から出てきた。

「どこ行くんですか?」

「映画見に行こ」

どうやら最近話題の映画を見るらしい。

映画館かぁ、、、、。遙葉おねぇちゃんと数年前に行ったっきりだなぁ、、、。

懐かしみながら映画館まで歩く。

「みんなびっくりしてたよ。うららのこと」

「あはは、、、、。そんなつもりは全くなかったんですけどねぇ、、」

他愛もない話をしながら映画館まで歩いていたときー


ーぎゅっ


手が、繋がれた。