今日のところはお手上げかな。

「他の部屋かなぁ、、、、？」

立ち上がりそういうと、フッと強い何かの匂いがした。

うっ、、、、。
甘ったるくて、鉄みたいな、、、。柑橘系も混じっているような最悪な匂い。頭が痛くなる。

たくさんの、、、人の匂い、、？
これ、教師たちの、、、？いや、なんか、懐かしい。なんの匂い、、、？
壁越しでも分かってしまうくらい強烈な匂い。

なに、この匂い、、。

は、早くここから出よう、、、。気持ち悪くなりそう、、。

早く遠ざかるためにタッタッ、と、走って教室から出る。

今でも鼻にツーンとした匂いが残っている。

でも何はともあれ収穫はあった。


それも、雨の人間の私たちに有利になるような、とっておきのやつ。

ふと窓に映る自分の顔が見えた。


「もう、気を抜くとダメだなぁ、、」


窓に映る私の顔は妖艶に、クスクス笑っていた。