誰もいない廊下をスタスタと歩く。

一つ一つのカメラをよく見ながら。

もうそうして何分たっただろう。1時間はたったかな。広大な校内を隅々まで見るのは大変だった。

教師陣はどこかに集められているだろうから、カメラを監視する人もいないはず。

そんな中、ようやく見つけた異変。

第二視聴覚室。

中の大きさに対して壁が大きすぎる。

こんなに視聴覚室は広くないはずだ。隣はトイレだし。

視聴覚室の壁には当たり前のように堂々とカメラが2個ついている。

同じ場所に2個もいらないと思うんだけど、、。

よく、カメラを見てみると、2個のうちの一つが偽物であることが分かった。

機械の精密さが違う。形も微妙に異なっているし、なにより、カメラのレンズ部分が機能していない。


もしかしてと思い、視聴覚室に入ってみる。


ーガラガラッー


途端に私に向けられるいくつもの気配。



ここに、いる。



確信した。