私は雨の人間だから嫌いってわけじゃない。

私の大事な遙葉おねぇちゃんを殺した。

それまでは特になんとも思ってなかった。

遙葉おねぇちゃんが亡くなったときいたときは部屋から出てこられなかった。

悲しみのあまりずっと泣いていた。
それこそ涙が枯れるくらい。

雨の人間やお父さんよりもずっとずっと大事な人。

遙葉おねぇちゃんのためなら私が代わりに死んでもいいくらいだった。

優しかった。話が面白かった。私のつまらない話に笑ってくれた。一緒にいてくれた。慰めてくれた。好きだった。

そんな遙葉おねぇちゃんを殺したことは許しはしない。

私が晴の人間たちに持つのは憎しみと恨みだけ。

絶対許しはしない。