教室に戻る頃には右京はさっきのことが嘘のようになにかすっきりしたような、晴れ晴れとした顔をしていた。

そして、私を見る視線が熱っぽい。

え、待て待て。あんなので好きになったの?
嘘でしょ?

まさかの予想外な好かれ方。

「ごめん、みんな」

いや、私練斗のことでも教室出てるんだけど。何回出ればいいの、これ。
もう家帰りたい。
てか、家ってどこだっけ、、、。

たしか、近くのアパートだった気が、、、。

ここは普通寮なんだけど、私は雨の人間だし。どうせ恐怖症とかなんとか言ってアパートになったのだろう。
いや、マンションかな?

「うららのこと好きだから、みんな邪魔しないでね」

明るくてへっという効果音のつきそうな笑みでイタズラ感満載に笑う右京。その目は笑っていない。黒い、とても黒い。

えっと、えぇ、、、?

それは、本当なのか嘘なのかどっちなの、、、?