このクラスに入ってからすごーくものすごーく感じる、14つの視線。

何?こっち見てこないでよ。
居心地悪いんだけど。

そんな言葉はお腹の奥に押し込んだ。

「みなさん、どうされましたか?」

「いや、、」

「そうですか、、」

何もないんだったら見てこないでよ。

「あーあ、、。お母さんとお父さんに早く会いたいな、」

ぼそりと、けれどこの場全員に聞こえるくらいの声量で呟いた。

お母さんなんて生まれてすぐに亡くなったし、あの父親なんて会いたくもないし。

苦虫を噛み潰したように嫌な気分になるけどこの人たちからの信用を勝ち取る手段だ。
なりふり構ってられない。

「、、っ」

綺麗な顔を歪めたり、きまづそうに違う方向に視線をやったり。

「私のお母さんはね、厳しいけど優しいんです。お父さんはいつも遊んでくれる」

自慢するように聞こえるけど全くもってそんなことはない。

「前の学校はね、みんな仲よくて、いじめもなくて、楽しかったんです!この学校もきっとみんな仲良いだろうなぁ」

前の学校なんて、、、、。
ここは私の生まれて初めての学校。 

今まで学校なんてお父さんの仕事の関係できたこと以外ない。

思ってもない言葉だらけでため息が出そう。