涙、滴り落ちるまで〜宝石の悲劇と再生〜

「おい。瑠依」

静瑠が僕の腕をつつく。静瑠は真剣な顔をしていた。ううん。静瑠だけじゃない。菫と紫乃も顔を強張らせ、僕たちを見ている。

「嫌な気配、するだろ?」

菫の言葉に僕は頷いた。嫌な気配だ。空気が重い。これはーーー悪霊が、すぐ近くにいる!!

(どこから気配がするんだろう……)

正直、この場所に悪霊が現れたらまずい。でも怪談会を抜けるなんてできそうもないし。どうしたらいいんだろう。

悪霊の気配はゆっくりと、でも確実にこちらに向かってきている。ドクンドクンと僕の心臓の鼓動が早くなり、手に汗がじんわりと浮かんでいく。

「皆さん。スイカが届きましたので、よければどうぞ」

宴会場の襖が開き、オーナーが入ってくる。その時だった。オーナーの後ろからズルズルと音を立てて悪霊たちが入ってきた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」