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「ただいまぁ、って、わっ。どうしたんですか、優雅さん」
部屋に入った途端、優雅に引き寄せられたかと思えば、目尻に、頬に、唇にと、顔中にキスの雨が降ってくる。
お返しにと、結香がその滑らかな頬に唇を寄せたら、優雅は無邪気な子どものような顔で笑った。
「すまない、君に触れたくて我慢できなくなってしまってね。充電させてもらってもいいかな」
「もう……しょうがないですね。いいですよ」
結香が了承すれば、そのまま丁寧な手つきでソファに押し倒される。覆い被さってきた優雅は顔を寄せてきたかと思えば、鎖骨や首筋にもリップ音を立てて口づけてきた。
優雅がすんっと小さく鼻を鳴らした音が耳に届いて、結香は恥じらうように身をすくめた。
「……恥ずかしいので、嗅がないでくださいよ。汗臭いかもしれないですし」
「汗臭くなんてないよ。俺を夢中にさせて……どこまでも狂わせる匂いだ」
目をぎらつかせた優雅に、噛みつくようなキスをされる。けれど結香に触れる手つきはいつだって優しくて、大切にされていることが伝わってくる。
「っ、はぁ……ねぇ、優雅さん。大好きです」
「……あぁ、俺もだよ。愛してる、結香」
ありのままの自分を受け入れて、愛してくれる人。
出会えたのは偶然かもしれないけど、再会できたのはきっと必然で、あなたの香りに引き寄せられたのは、運命だったのかもしれない。
愛おしい人の香りに包まれながら、結香はそっと目を閉じた。
Fin.



