「それから、最後に確認しておきたいんだが……あの男とは、よりを戻したわけじゃないのか?」
ついさっきも尋ねられたことだ。優雅はずっと気にしていたらしい。
「はい。元カレとよりを戻すつもりなんて、はじめからありませんでしたよ。彼からもう一度付き合わないかとは言われましたけど、はっきりお断りしました」
それを聞いて、優雅の険しい眉がそっと解かれる。
「それを聞けて安心したよ。……まぁ、仮によりを戻していたとしても、奪いにいくつもりでいたけどね」
口角を上げて不敵な笑みを浮かべた優雅に手を握られたかと思えば、そっと引き寄せられる。



