「これだけ言ってもまだわかってはくれぬのか? わしがどれだけお前のことを愛しているのかを……」
「お爺様……」
「生贄花嫁の儀式までにはまだ時間はある。どうか考え直しておくれ……」
常に剛毅で高潔なニクラスの目から一粒の涙がこぼれるのを見て、カミルの心は痛んだ。
ニクラスの涙に心痛を抱えながらもカミルは馬に乗り、ザシャと共に騎士団を連れて森へと向かった。リーゼを襲った木こりをこのままにしておくわけにはいかない。
リーゼの証言から木こりの小屋の場所は簡単に突き止められた。腰に下げた剣を抜き、粗末な小屋の扉を蹴破って中に突入する。
小屋の中ではニヤニヤしながら金貨を数えていた木こりが驚いて、木椅子から転げ落ちた。
「なんだお前たちは!」
「どうしたんだ? その金は。お前のような貧しい男が」
鋭い剣先を木こりの喉元に当て、カミルが厳しく問う。
「ひ、拾ったんだよ」
「嘘をつくな。昨日お前が襲ったのは俺の女だ。ただでは済まさない」
「お、おいらは何にもしてねえよ。木苺を分けてやったのにあの女にひでえ痛え薬を頭に掛けられて、殺されそうになったのはこっちだよ!」
「そんなに死にたいのか?」
皮膚に食い込んでいる喉元の剣先をさらに強く押し当てる。
「わ、わかったよ、全部話すから殺さないでくれ」
「誰に何を頼まれた?」
「女だよ、女に頼まれたんだ。大金をやるから左目に包帯を巻いた若い女が木苺を摘みに来たら、襲ってくれって頼まれたんだよ」
「どんな女に頼まれたんだ?」
「わからねえ。黒いフードマントを着て全身を隠してて、顔も見えなかったんだから」
「どんな声色だ? 年の頃は?」
「お爺様……」
「生贄花嫁の儀式までにはまだ時間はある。どうか考え直しておくれ……」
常に剛毅で高潔なニクラスの目から一粒の涙がこぼれるのを見て、カミルの心は痛んだ。
ニクラスの涙に心痛を抱えながらもカミルは馬に乗り、ザシャと共に騎士団を連れて森へと向かった。リーゼを襲った木こりをこのままにしておくわけにはいかない。
リーゼの証言から木こりの小屋の場所は簡単に突き止められた。腰に下げた剣を抜き、粗末な小屋の扉を蹴破って中に突入する。
小屋の中ではニヤニヤしながら金貨を数えていた木こりが驚いて、木椅子から転げ落ちた。
「なんだお前たちは!」
「どうしたんだ? その金は。お前のような貧しい男が」
鋭い剣先を木こりの喉元に当て、カミルが厳しく問う。
「ひ、拾ったんだよ」
「嘘をつくな。昨日お前が襲ったのは俺の女だ。ただでは済まさない」
「お、おいらは何にもしてねえよ。木苺を分けてやったのにあの女にひでえ痛え薬を頭に掛けられて、殺されそうになったのはこっちだよ!」
「そんなに死にたいのか?」
皮膚に食い込んでいる喉元の剣先をさらに強く押し当てる。
「わ、わかったよ、全部話すから殺さないでくれ」
「誰に何を頼まれた?」
「女だよ、女に頼まれたんだ。大金をやるから左目に包帯を巻いた若い女が木苺を摘みに来たら、襲ってくれって頼まれたんだよ」
「どんな女に頼まれたんだ?」
「わからねえ。黒いフードマントを着て全身を隠してて、顔も見えなかったんだから」
「どんな声色だ? 年の頃は?」


