「2週間前、大公国にやって来たカミルにすべてを聞いたわしは、イルメラを花嫁候補という名目でカミルの城に預けることに同意し、その間にお前たちの悪行を秘かに調べていたのだ」
「なんですって!?」
「酷いわお父様! あたし達を疑うなんて!」
ベルタとイルメラが口々に言う。大公は一冊の書物を取り出した。
「これはマルゴットの日記だ。フリッツに隣国に住むマルゴットの妹から手に入れて来てもらったのだ」
「フリッツもすべて知っていたの!?」
リーゼの問いかけにフリッツは頷いた。
「僕も大公様と同じ時にカミル様からすべての疑惑を聞いていたんだ。僕は今までイルメラ達のリーゼに対する数々の仕打ちを見てきたから、すぐにその話は本当だと確信したよ」
大公が話を続ける。
「この日記にはすべてのことが書いてある。元々マルゴットはリーゼの母親の死とリーゼの瞳について疑惑を抱いていた。そして10年前、偶然城下町で変装したベルタが死の森の商人から薬品を買っている所を見かけ、ベルタの仕業だと確信した。マルゴットはリーゼの母親の墓を掘り起こすと髪の毛と骨を採取して薬師に鑑定してもらった。そしてそれらから、毒物反応を検出した」
「違いますわ! リーゼの母親に毒物を盛ったのはマルゴットです! あたくしはずっとマルゴットに脅迫されていたのです!」
必死にベルタが大公に訴える。
「いや違う。実は10年前、密かにマルゴットはその事実をわしに告げに来ていたのだ。しかしすっかり誑かされていたわしは、マルゴットを信じようとしなかった。そしてベルタを追求したマルゴットは返り討ちに遭い、ベルタに殺されてしまった」
「なんですって!?」
「酷いわお父様! あたし達を疑うなんて!」
ベルタとイルメラが口々に言う。大公は一冊の書物を取り出した。
「これはマルゴットの日記だ。フリッツに隣国に住むマルゴットの妹から手に入れて来てもらったのだ」
「フリッツもすべて知っていたの!?」
リーゼの問いかけにフリッツは頷いた。
「僕も大公様と同じ時にカミル様からすべての疑惑を聞いていたんだ。僕は今までイルメラ達のリーゼに対する数々の仕打ちを見てきたから、すぐにその話は本当だと確信したよ」
大公が話を続ける。
「この日記にはすべてのことが書いてある。元々マルゴットはリーゼの母親の死とリーゼの瞳について疑惑を抱いていた。そして10年前、偶然城下町で変装したベルタが死の森の商人から薬品を買っている所を見かけ、ベルタの仕業だと確信した。マルゴットはリーゼの母親の墓を掘り起こすと髪の毛と骨を採取して薬師に鑑定してもらった。そしてそれらから、毒物反応を検出した」
「違いますわ! リーゼの母親に毒物を盛ったのはマルゴットです! あたくしはずっとマルゴットに脅迫されていたのです!」
必死にベルタが大公に訴える。
「いや違う。実は10年前、密かにマルゴットはその事実をわしに告げに来ていたのだ。しかしすっかり誑かされていたわしは、マルゴットを信じようとしなかった。そしてベルタを追求したマルゴットは返り討ちに遭い、ベルタに殺されてしまった」


