「リンネ、帰ろう」
「ん、わかった、今行く」


授業が終わり、部活も終わったので下校となった。
ユイトはサッカー部に所属していて、私はそのサッカー部のマネージャーだ。


「ユイト、お疲れ様。カッコよかったよ。」
「リンネ…ありがとッ!!」
「ちょっ、汗でベタベタなまま抱き着かないでって言ってるじゃん!!」
「だって俺のリンネが可愛くて……」
「はいはい、わかったから早く着替えて!!帰ろ?」
「わかった…、」


しゅん、と垂れ下がった犬の耳が見える様な、あからさまに落ち込んだ様子で更衣室へ向かうユイトを見て、思わず頬が緩む。
カッコよかったり可愛かったり…、表情が豊かで、ユイトと居るといつも楽しい。


「リンネ、か〜えろっ♡」


だから 私は。







ユイトに殺されるとは思いもしなかった。