「ふーん、コレが【あいの輪廻】、かぁ」
菜子から借りたゲームを起動する。
専用のデバイスを装着して、目を瞑る。
すると、途端に現実の風景のような背景が広がった。
今私が居る所は、何処かの河原の様だった。
「すごッ、グラフィックめちゃくちゃ綺麗…本物みたい」
目の前にあった 石ころを触ってみる。
すると、本当にざらざらとした感触がした。
ざり、とした感触と鋭い石の先が指に刺さる痛み。
ここまで忠実に再現されていると、最早怖いまである。
「えーと、ゲームのホーム画面は…っと、」
適当に辺りを見回すと、すぐ側に文字が浮かんでいた。
こんなに近くにあったのか。
「…なんか、雰囲気あるなぁ…」
目の前にあるタイトル【あいの輪廻】。
黒字の背景に、ショッキングピンクの文字。
所々、文字が崩れているような気がするのは気のせいなのだろうか。
これでは、乙女ゲームというよりホラゲーなのでは…?
と、疑う程度には気味が悪かった。
「…よし、早速プレイするか!」
タイトルの下に表示されている《START》と書かれている文字に触れてみる。
すると、すぐに目の前が暗転し、意識が遠のくのがわかった。
…これから何処に飛ばされるのだろうか。



