本心だった。
彼女の真正面に立って真剣に見つめる。
「あ、あのっ、近いです」
「言ったでしょ? お仕置きデートだって」
にじり寄る俺におずおずと後退りした彼女の背中が壁にぶつかった。
身体を彼女に被せるようにして片手を壁に伸ばして逃げられないよう囲い込む。
「こうしたら、俺に興味がない君でもドキドキする?」
ドキドキしているのは俺だった。
あんなに手が届かなくて遠くから見つめることしかできなかったのに。こんなに近くにいる。
無言のまま見つめ合う。俺が顔を傾けようとした時、彼女は俯いてしまった。
しまったやりすぎた! ここで嫌われたらまた即死!
「あはは、ごめん。からかいすぎたね」
いかにも冗談だったと誤魔化して笑って言うと、彼女は安心したように顔をあげた。
「お仕置きされるの嫌だったら、早く俺のこと思い出してあげてね」
ダメ押しでただのお仕置きぽく言って彼女から離れたが、ドキドキが止まらない。
彼女が俯かなかったら俺はどうしていただろう……。
その後は何もなかったように彼女を家の前まで送った。
「送ってくれてありがとうございました」
「あのさ、今度は月見ちゃんの部屋でお好み焼きパーティーはどう? 俺大阪に引っ越してから自分で作れるようになったんだ。結構美味いよ」
「いいですけど、入谷さんちみたいに広くないしお洒落でもないですよ」
「そんなの全然いいよ。じゃあ来週のお仕置きデート決まり! 楽しみにしてるから」
嬉しくて見つめると彼女は俺から視線を外した。
「じゃあ、おやすみなさい」
逃げるようにマンションの中に入っていこうとする。
無意識に彼女の腕をうしろから掴んでしまった俺を彼女が驚いて振り向く。
断られるのが怖くて彼女の顔を見られないまま言った。
「やっぱりさ、今から月見ちゃんの部屋、行ってもいい?」
彼女の真正面に立って真剣に見つめる。
「あ、あのっ、近いです」
「言ったでしょ? お仕置きデートだって」
にじり寄る俺におずおずと後退りした彼女の背中が壁にぶつかった。
身体を彼女に被せるようにして片手を壁に伸ばして逃げられないよう囲い込む。
「こうしたら、俺に興味がない君でもドキドキする?」
ドキドキしているのは俺だった。
あんなに手が届かなくて遠くから見つめることしかできなかったのに。こんなに近くにいる。
無言のまま見つめ合う。俺が顔を傾けようとした時、彼女は俯いてしまった。
しまったやりすぎた! ここで嫌われたらまた即死!
「あはは、ごめん。からかいすぎたね」
いかにも冗談だったと誤魔化して笑って言うと、彼女は安心したように顔をあげた。
「お仕置きされるの嫌だったら、早く俺のこと思い出してあげてね」
ダメ押しでただのお仕置きぽく言って彼女から離れたが、ドキドキが止まらない。
彼女が俯かなかったら俺はどうしていただろう……。
その後は何もなかったように彼女を家の前まで送った。
「送ってくれてありがとうございました」
「あのさ、今度は月見ちゃんの部屋でお好み焼きパーティーはどう? 俺大阪に引っ越してから自分で作れるようになったんだ。結構美味いよ」
「いいですけど、入谷さんちみたいに広くないしお洒落でもないですよ」
「そんなの全然いいよ。じゃあ来週のお仕置きデート決まり! 楽しみにしてるから」
嬉しくて見つめると彼女は俺から視線を外した。
「じゃあ、おやすみなさい」
逃げるようにマンションの中に入っていこうとする。
無意識に彼女の腕をうしろから掴んでしまった俺を彼女が驚いて振り向く。
断られるのが怖くて彼女の顔を見られないまま言った。
「やっぱりさ、今から月見ちゃんの部屋、行ってもいい?」


