「そうだったんだ……」
「君を泣かせて本当に後悔した。でもなんて言っていいかわからなくて。迷っているうちに先に君に謝らせてしまった。本当にごめん」
「謝らないでください。でもそれなら、入谷さんと私が中学生の時に会ってるっていうのは本当ってこと?」
「うん。その証拠に月見ちゃん、その頃眼鏡かけてたでしょ?」
「どうしてそれを!?」
「だって同じ中学校にいたんだから。君たちは双子だからどうしても目立つしね。眼鏡をしてる方が月見ちゃんで、してない方が雪見ちゃん」
「双子なのに私だけ目が悪くなっちゃって。中学生になってから眼鏡をかけはじめたんです。でもそれが意外と良くて。雪見と間違えられることがなくなったから」
「眼鏡にはそういう意味もあったんだ」
「ますます私は地味になって雪見はどんどんかわいくなったけど。でも私はそれでよかった。自分でいられるから」
「今はもうしてないんだね」
「私、家族から離れてすべてから逃げたんです。私立高校の寮に入って。そこでは雪見を知ってる人がいないから眼鏡をしなくても自分でいられるようになって。コンタクトにしたんです」
「あの頃からそんなにいろいろ背負ってたなんてな。俺に何かできることがあったら良かったのに」
「入谷さんてほんといい人ですね。こんな私にまで」
「そんないい人の俺を忘れるなんて、月見ちゃんはほんとに悪い子だね」
悪魔を見るような顔で彼女が俺を見る。
でももうこれ以上、彼女に辛い話ばかりはさせたくない。
「君を泣かせて本当に後悔した。でもなんて言っていいかわからなくて。迷っているうちに先に君に謝らせてしまった。本当にごめん」
「謝らないでください。でもそれなら、入谷さんと私が中学生の時に会ってるっていうのは本当ってこと?」
「うん。その証拠に月見ちゃん、その頃眼鏡かけてたでしょ?」
「どうしてそれを!?」
「だって同じ中学校にいたんだから。君たちは双子だからどうしても目立つしね。眼鏡をしてる方が月見ちゃんで、してない方が雪見ちゃん」
「双子なのに私だけ目が悪くなっちゃって。中学生になってから眼鏡をかけはじめたんです。でもそれが意外と良くて。雪見と間違えられることがなくなったから」
「眼鏡にはそういう意味もあったんだ」
「ますます私は地味になって雪見はどんどんかわいくなったけど。でも私はそれでよかった。自分でいられるから」
「今はもうしてないんだね」
「私、家族から離れてすべてから逃げたんです。私立高校の寮に入って。そこでは雪見を知ってる人がいないから眼鏡をしなくても自分でいられるようになって。コンタクトにしたんです」
「あの頃からそんなにいろいろ背負ってたなんてな。俺に何かできることがあったら良かったのに」
「入谷さんてほんといい人ですね。こんな私にまで」
「そんないい人の俺を忘れるなんて、月見ちゃんはほんとに悪い子だね」
悪魔を見るような顔で彼女が俺を見る。
でももうこれ以上、彼女に辛い話ばかりはさせたくない。


