言うことはもうすべていったかのように言い終わったあーや。
聞いていた僕らの目からは…
涙がこぼれ落ちていた。
初めてだった。
୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・
昔から、僕らはそっくりだった。
見分けるのは、名札。
いつもつけていた気がする。
小学5年生の頃…
「班で2対2で、ディベート対決をしてもらいます。」
先生の言葉で、うるさくなる教室。
楽しみにする子がいれば、苦痛にする子も。
僕らは、前者だった。
国語は結構好きだったから。
班は、先生の考慮か
僕と理央と理佐と、一人の女の子だった。
席替えのとき、その子は飛んで喜んでたっけ。
その子だって…
クラスの友達だって…
誰だって、騒ぐのは僕らが「三つ子」だったからだ。
「三つ子」じゃなかったらそんなに人気でもなかっただろう
だんだん自分の価値がわからなくなった。
だけど…
僕には、理央と理佐がいたから。
やってこれた。
結局、その日は…
二人二人になれなかった。
といってもじゃんけんやグッパー。
1対3でやって、そりゃあ勝ってしまう。
その女の子は…
「え〜頭の中まで同じとか…
顔が良くて三つ子とか勝ち組なのにざんねーん」
だってさ。
もう信じない。
そのくらいから、すごく色々言われるようになった。
「三つ子だからって!女子に媚び売ってんじゃねえよ!!」
「ごめん、名前わかんないから、誰かわかんないわ〜」
「いつも一緒って…もう一人に合体していいだろ(笑)」
「「「3人でひとつな、お前達!!」」」
悪夢が蘇る。
まあつまり、高学年くらいからいじめ的なことを受けていたってことだ。
୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・
初めて、認めてもらえた気がした。
心が暖かくなった。
俺にとっての『信じられる存在』が、理央と理佐以外にできた瞬間だった。
まだ少し泣きながらあーやの顔を見る。
すると、
あーやも、泣きそうになっていた。
え、なんで?
そう思って涙が止まる。
「そんなに泣くくらい、嫌なことあったんでしょ?
…辛かったね!!
わたし、理久くんと理央くんと理佐くんがもう傷つかないように、守る!!!」
「「「え?」」」
守られるの?僕ら
「「「あははっ!!」」」
あーや、面白いな〜
「え。なんで笑っての!?」
困惑している顔が⋯
可愛く見える。
あ〜あ。
好きになっちゃったんだな。
初恋だ。
ふわふわして、嬉しい気持ちになる。
僕がそうなら…
周りをちらっと見る。
理央は口元を嬉しそうに緩めていた。
理佐は顔を真っ赤にして夢中になっているようにあーやを見つめている。
あちゃー
これは…
大変になるな〜
でも!
手加減は、しないからね?
僕らの…
初恋
なんだから!!!!
聞いていた僕らの目からは…
涙がこぼれ落ちていた。
初めてだった。
୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・
昔から、僕らはそっくりだった。
見分けるのは、名札。
いつもつけていた気がする。
小学5年生の頃…
「班で2対2で、ディベート対決をしてもらいます。」
先生の言葉で、うるさくなる教室。
楽しみにする子がいれば、苦痛にする子も。
僕らは、前者だった。
国語は結構好きだったから。
班は、先生の考慮か
僕と理央と理佐と、一人の女の子だった。
席替えのとき、その子は飛んで喜んでたっけ。
その子だって…
クラスの友達だって…
誰だって、騒ぐのは僕らが「三つ子」だったからだ。
「三つ子」じゃなかったらそんなに人気でもなかっただろう
だんだん自分の価値がわからなくなった。
だけど…
僕には、理央と理佐がいたから。
やってこれた。
結局、その日は…
二人二人になれなかった。
といってもじゃんけんやグッパー。
1対3でやって、そりゃあ勝ってしまう。
その女の子は…
「え〜頭の中まで同じとか…
顔が良くて三つ子とか勝ち組なのにざんねーん」
だってさ。
もう信じない。
そのくらいから、すごく色々言われるようになった。
「三つ子だからって!女子に媚び売ってんじゃねえよ!!」
「ごめん、名前わかんないから、誰かわかんないわ〜」
「いつも一緒って…もう一人に合体していいだろ(笑)」
「「「3人でひとつな、お前達!!」」」
悪夢が蘇る。
まあつまり、高学年くらいからいじめ的なことを受けていたってことだ。
୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・୨୧・・・・
初めて、認めてもらえた気がした。
心が暖かくなった。
俺にとっての『信じられる存在』が、理央と理佐以外にできた瞬間だった。
まだ少し泣きながらあーやの顔を見る。
すると、
あーやも、泣きそうになっていた。
え、なんで?
そう思って涙が止まる。
「そんなに泣くくらい、嫌なことあったんでしょ?
…辛かったね!!
わたし、理久くんと理央くんと理佐くんがもう傷つかないように、守る!!!」
「「「え?」」」
守られるの?僕ら
「「「あははっ!!」」」
あーや、面白いな〜
「え。なんで笑っての!?」
困惑している顔が⋯
可愛く見える。
あ〜あ。
好きになっちゃったんだな。
初恋だ。
ふわふわして、嬉しい気持ちになる。
僕がそうなら…
周りをちらっと見る。
理央は口元を嬉しそうに緩めていた。
理佐は顔を真っ赤にして夢中になっているようにあーやを見つめている。
あちゃー
これは…
大変になるな〜
でも!
手加減は、しないからね?
僕らの…
初恋
なんだから!!!!


