ブラウスのボタン閉じながら口を開く。


「光輝は"あのこと"もう知ってる…?」


『ああ。俺の情報網なめんな』


「…そうだよね」


『だが…情報源がまったくわからない。』


「…」


一番情報整理が得意な光輝でもわからないなんて…


「みんなは、私が言いたいこと、わかるよね…?


『…』


「…だから、私が、っ」


それから先の言葉は発せられなかった。


紘に抱きしめられたから…


『絶対に俺たちから離れないで…なにかあったら由衣のことは俺たちが守るから』


『そうだよ!僕たちは五人で一つなんだから…!』


『そうだ。だから由衣は俺たちに守られてろ』


『俺たち、由衣がいないと…』


「でも…」


『お願い。もう、俺たちから離れないで…?』


紘が、うるうるした目でこっちをじーっと見てくる。


うっ


かわいい…


私、紘のこの顔に弱いんだよぉ…


『ね?いいでしょ?』


「…」


『俺たちは、由衣が邪魔なんてひとかけらも思ってない。だから、おいで?』


「みんな…」


そっと紘の背中にうでをまわす。


『ありがと』


紘がぎゅっと私を抱きしめ返す。


また、紘たちに助けられちゃったよ…


私、紘たちに助けてもらってばかりだなぁ…



〜由衣SIDE end〜