君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~

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これは、アジトに戻る直前の出来事。





『桃華さん、もしよければ僕、桃華さんのお手伝いをしましょうか……?』


二人きりの帰り道。
私は一歩踏み出し、後ろを振り向いて戸惑う彼女の視線を捉えた。




『お手伝い……?』


『桃華さんと蓮さんを両思いにさせる、秘密のお手伝いです。』

『えっ……そんなこと、やってくれるの……?』


彼女の瞳が大きく揺れる。



『はい。僕のことを黙っていてもらう代わりに、何かお礼をできれば、と。』


『え、でも由良くんは………』




『それに……桃華さんを見ていたら、なんだかお二人のことを応援したくなっちゃいました……!』




私はあえて年相応の少年のように、茶目っ気のある笑みを浮かべてみせた。


……警戒心を解き、私を”頼れる味方”だと認識させるために。






『そう、なの……?』

『それに………桃華さんだって、本当は蓮さんと結ばれたいんでしょう?』


『………っ、』




図星を突かれ、彼女の頬が再び火照る。
───その反応だけで十分。

この少女は、蓮さんの心さえ動けば、喜んで私の手のひらに乗ってくれる。