「好き、じゃないんですか……?なのに、蓮さんの人生は橘花さんのもの、って………」
「………私からは詳しくは話せませんが、蓮にもいろいろと事情があるんです。」
フッと、静かに目を閉じた李兎。
「そう、ですか………」
「勘違いするなよ。俺は別に桃華に縛られてるわけじゃない。………これは俺が、好きでやってるんだ」
「蓮さ、」
「………桃華、明日は来るらしいぞ」
私の言葉を遮るように、被せて口を開いた”レン”。
………ちょっと、深く踏み込みすぎたかな。
「…………そうなんですね。めずらしいです」
「久しぶりに一日フリーらしい。今朝、連絡が来てた」
「じゃあ…………」
「………いいか、お前、今話したことは絶対に桃華に言うんじゃねぇぞ」
ジッと、私を映す深緑色の瞳。
「………はい……」
………この瞳、好きじゃない。
この瞳を見ていると、逆らえない感じがして。
(………ほんと、調子くるう。)

