君は、狂愛の檻の中


………まあ、言っていることはわかる。


本当は全部計算して動いていたし、姫に近づく手間が省けた。


私にとってはメリットしかないはずなのに。


……………なにか、物事がうまくいき過ぎている気がする。


「で、でも………みなさんに、迷惑かけちゃいます……!それに、蓮さんたちを庇ったのだって僕自身の意思だし………」


「僕は別に迷惑なんて思ってないけどね」


「俺もー。なんか、おもしろそうじゃん?」


「最近、ヒマしていましたもんね。」


「なっ?だから、………」


「それに………一番の理由は、桃華だ。」


今まで、黙って様子を見ていた”レンさん”が、急に口を開いた。


「橘花さん……?」


「桃華が、自分から"仲良くなりたい"そう、言っていたんだ。」


部屋の壁にもたれかかって腕を組み、静かに瞼を伏せた”レンさん”。


「「「「え………」」」」


「……………俺は、桃華の願いは出来るだけ叶えてやりたい」


「……………」


そっと、目を開けた”レンさん”の瞳は驚くほど真剣で。


本気、なんだな………


「だから………」


”レンさん”たちは、姫のために。


私は、任務と"目的"のために。


一時的な、利害一致の契約。