本格的に由衣が足りなくなってイライラしていたある日…


バンッ


急に部屋のドアがあいてあわてた朔が中に入ってきた。


「…なに?」


自分でも驚くほど低い声が出る。


そんな俺の声に一瞬ビクッとしたものの、すぐに我を取り戻した朔が口をひらく。


『由良から連絡が来た』


「!」


『鳳凰が動き出したって…』


「は?」


『しかも、全国NO.1の月華っていう族をつぶすために…』


「月華?」


たかが全国No.1の族をつぶすために…?


それだけで世界No.2が動き出すのか…?


『それで、由良が"あてがある"って。こっちでも動くから俺たちにも動いてほしいって』


「…そう」


短い返事をして俺は目をつぶった_



〜紘SIDE end〜