君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~



──だけど、私は心の中で完璧な合格ラインを弾き出し、ニッコリと破顔した。


「…………まさかっ!」

「………は?」



予想外の反応だったのだろう。

蓮さんが不意を突かれたようにピクリと眉を跳ね上げる。


その隙を見逃さず、私は一気に畳みかけた。




「僕、小さい頃からそういう系の漫画をよく読んでいて、不良とか総長とか、そういうのにすっごく憧れているんです!!!!」


「おっ、おう……?」



「だから、クラスの人たちの話が本当だったらいいなって……! あ、まあ、僕は見ての通り運動音痴ですし、喧嘩とかそういうのには全然向いてないんですけどね………」


パッと、大好きなオモチャを目の前に出されたあどけない少年のように。


私はキラキラとこれ以上ないほど目を輝かせ、グッと一歩、蓮さんとの距離を物理的に縮めてみせる。






「………で?実際のところ、どうなんですか??」



ぐいっと顔を覗き込むようにして尋ねると、蓮さんは完全に毒気を抜かれたようで、気まずそうに顔を真っ赤にしてフイッと視線を逸らした。