君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~

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「…………ところで、ちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

「なんだ?」



私の軽い質問に、蓮さんは手元のスマホから私へと視線を戻し、短く応じた。





「僕、昨日クラスの人たちが話しているのを聞いちゃったんです。……蓮さん達が、その、ちょっとヤンチャしてるって………」

「…………」



途端に、屋上の空気がピリッと張り詰める。


彼の表情からフッと温度が消え、静かな威圧感が周囲を支配していく。



……だけど、私はそれに怯むことなく、一般生徒としての演技のギアをさらに一段上げた。




「それ、本当なんですか………?」


わざと声に微かな震えを含ませて。

怯える小動物のように、首をすくめて肩を小さくすぼませてみせた。




「………それを聞いて、お前はどう思った?」

低く地を這うような声。


「え……?」

「怖いか?」


「…………」


「それを聞いて、俺が怖くなったか?」



ジッと、吸い込まれそうな深緑色の瞳が真っ直ぐに私を映し出す。


試すような、あるいは突き放すような冷たい視線。普通の高校生なら、この視線だけで泣いて逃げ出すだろう。