「ずっと、このまま時間が止まればいいのに」 彼女を腕の中にとじこめて、俺はこれ以上ない幸せに浸っていた。 ……だけど、当時の俺はまだ気づいていなかったんだ。 ────この穏やかな時間が、“嵐の前の静けさ”だったなんて。 俺たちの運命を狂わせる、あの最悪な出来事がすぐそこまで迫っていることを、俺はまだ何も知らなかった────……