君は、狂愛の檻の中


「大変っ!!みんなが、襲われてっ……!!」


そして、勢いよく扉を開けて中に入ってきた、栗色の髪をツインテールにしたひとりの女の子。


………ビンゴ。


この子が、今回の護衛対象か………


「襲われた!?……クソッ」


「れ、蓮くん……!!」


「桃華、お前はここにいろ!!いざとなればそいつに守ってもらえ!!!!………とにかく、俺はアイツらに加勢しに行く!!」


「わ、わかった……!!」


ドタバタと慌ただしく屋上から出ていく"レンさん"を心配そうに見つめる"姫"。


この瞳を、私は知っている。


…………恋する女の子の瞳、だ。









バチッと"姫"と目が合う。


「えっと、あなたは………?」


「あ、僕は………椎名由良です。昨日、この学校に転校して来て………」


まさか、こんなに早く接触できるとは。


………神様が、私に味方してくれたのかな。


「えっ………じゃあ、あなたが………」


「僕……?」


「蓮くんが言ってた、おもしれー奴……」


「蓮さん、そんなこと言っていたんですか………?」


「えっ、あ、まあ………あっ、私は橘花桃華。十代目"月華"の姫よ」


よろしくね、と一礼される。


「えっ、あっ………こちらこそ、よろしくお願いします……?」