君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~



「…………蓮さん」



小さく、ぽつりと呟かれた声に、ピクッと身体が反応する。

────たったそれだけで、尖ってた警戒心が自然と薄れていくのが分かった。




「由良………」


俺の口から漏れたその名に、大晴たちが目を見開く。


────それでも、誰一人として声を出す奴はいなくて。

……ただ静かに、由良のことを見つめていた。








「っ、蓮さん、それに、みんな……!……今まで、騙していてごめんなさい……」



意を決したように口を開いて、バッと頭を下げた由良に、周りから思わず息を呑む音が聞こえた。





「え、ちょ、ちょっと待って……まさか、君が由良……?」

「は!?嘘だろ……。だってアイツは男で……」

「っ、でも、その声………」

「……………」



そして───。


次々にハッと目を見開き、驚きを隠せないメンバーたち。




……その反応を見るのが怖いのか、ぎゅっと目を瞑って未だに顔を上げない由良。