君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~


「………そうか?」

「うん。蓮くんが人に興味を持つなんていつぶりだろう…………その人、強いの?」

「いや、強くはないと思う。少なくとも、戦い慣れてるオーラはしなかった」



「…………すごくイケメンだったとか?」

「…………この世にこんな奴いるのか、ってくらい、地味な奴だった」


「えー、じゃあ、その人には蓮くんにしかわからない魅力があったんだね」



「別に、そんな大した奴でもないんだけどな…………。じゃあ俺、一旦寝るから」

「はーい」




ソファに寝そべり、再び目を閉じる。



…………しばらくしても、頭に浮かんでくるのはあの地味な男のことばかり。


アイツは、一体なんなんだ。


ニコニコと気が抜ける笑顔の裏で。
人知れない”なにか”を隠している気がする。



だからといって、アイツに裏があると決まったわけでもないが。


…………まあ、すぐに正体が分かっちまうのもつまんねぇか。


しばらくは俺の暇つぶしになってもらう。



………少しは、楽しませろよ?